お金のことを調べてわかった、田沼意次は本当は良い人?!

 

こんにちは。本木 ななです。
私とろくがお世話になっております。

2016/09/09『前編)日本ではお金の話題を避けようとする人が多いのは何故?

2016/09/13『後編)日本ではお金の話題を避けようとする人が多いのは何故?

2016/09/30『追記・後編)日本ではお金の話題を避けようとする人が多いのは何故?

と、いろいろお金のことを調べていてわかったことですが。
私はとある人物の名誉回復をさせて頂きたく存じます。

その人物は・・・・・・て、タイトルに書きましたね。

tanuma001
老中、田沼 意次(たぬま おきつぐ)です。
画像はウィキペディアより。

私が学校で習ったことと言えば、

「田沼 意次は賄賂まみれの悪いヤツだ!」

ということだけでした。
でも、多少のフォローがあるとすればですね。

「後に失脚し、松平 定信が老中となって田沼時代を否定した政策を打ち出すが、

  • 白河の清きに魚も住みかねて もとの濁りの田沼恋しき

と、言われたところを見ると庶民にとっては良かったところもあったらしい」

ぐらいですかね。

でも、ニュアンスとしてはどっちかというと「松平 定信が正しかったけど、ちょっとやり過ぎた」てな感じ?

本当にその程度だったのです。

それで、田沼 意次が何をやったかと言うとですね。
最も大きな功績を一言で言えば、

  • それまでほぼ無徴収だった商人から税金を取って幕府の財政を潤した

ということになると思います。

農民は当然のように年貢を取られますが、商人はほとんど税金を払っていませんでした。

(無税ではないです。地子銭と呼ばれる城下町などに課せられた税金などがあったらしいです)

そこで田沼 意次は税収を増やすために、それまで顧みられなかった商人から税金を取ることにします。

しかし単にこれから税金を取ると言えば反発されて終わるだけなので、株仲間と呼ばれる制度をつくりました。

株仲間とは「冥加金というお金を納める代わりに、販売権の独占などの特権を認める」というものです。

この方法は大成功を納めて、幕府の財政は潤いました。

・・・・・・が。

この「冥加金というお金を納める」という制度に少々問題がありまして。

こういう形でお金を払って特権を認めるということを幕府が率先しておこなったことから、賄賂が横行することになります。

また、自由な競争があるからこそ良い品をより安く売って競争を勝ち抜こうとする動きが出ますから、こういう株仲間のような特権を持つ組織ができてしまうと、消費者は以前ほどは安くて良い品が手に入りにくくなるということにもなります。

以上の理由で賄賂が横行したことは事実であり、それを咎められたのもまた仕方がないのだろうなとは思います。

しかし、だからと言って、賄賂まみれで良いことは何一つやっていないみたいな言い方は正しくないと思います。

というよりも田沼 意次は、それまで誰も思い付かなかった大事な政策を行っています。

それは

『石高制(こくだかせい)』の否定

です。
と言えばオオゲサですが。全否定ではなく一部否定ぐらいの。

それまでの幕府の改革は質素倹約で支出を減らすこと以外では、開墾するやら徴収法を変えるやらして年貢を増やそうという、米が中心のものでした。

その代表的なものが、米将軍とまで言われた徳川 吉宗の享保の改革だと思います。

しかしこれには大きな問題があって、米の収穫量が増えると当然ながら価格が下落するので、結果としては事前に予想したほどの効果をあげることができません。

今の時代を生きる私たちとしては「当たり前やんアホちゃうか」と思ってしまうほどの当然のことですが。

しかしこの時代を生きる人にとっては、何でこうなるのか理解できない人がほぼ全員だったと思われます。

おそらく(身分の高い何らかの手を打てる立場の中では)たった一人、田沼 意次だけが気が付きました。

(上記のことを『重農主義から重商主義に転換した』とほめる人もいます。また、イェール大学のジョン・ホイットニー・ホールはTanuma Okitsugu, 1719-1788, forerunner of modern Japan (1955)において「意次は近代日本の先駆者」と評価しているとのこと。ウィキペディアより)

田沼 意次はしかし、結局は失脚してしまうわけですが。

その後の老中松平 定信が、昔ながらの政策に戻してしまいます。

「金」も「阿堵物」に戻ってしまいます(詳しくはこちらへ)。

というわけで、結論ですが。

田沼 意次は誤解されているっ!!!

・・・・・・ところもある(ぼそ)。

ぐらいですかね?

でも、良かったところはきちんと評価しなきゃダメだと思います。

そしてもう一つ。

田沼 意次を正しく評価することで同時に、今の私たちが持っている「お金が何か汚いものであるかのような意識」も捨てなくてはならないと思います。

 

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ありがとうございました。
これからも頑張りますのでよろしくお願い致します。

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