日本の生産性が低い真の理由は……日本国民は皆、○○側の立場に立っているから
こんにちは。本木 ななです。
私とろくがお世話になっております。
ちなみに、サブタイトルは『専門家で頭の良さそうな人は逆に、本当のことを言わない可能性を警戒すべし』です(笑)。
(このタイトルとサブタイトルで私が何を言いたいのか、わかった方もおられるかもしれませんね)
では、本題。
夫のろくによりますと今、大阪でラジオの聴取率が調査されているみたいです。
今朝、どこの局かは忘れていましましたが、日本の問題を専門家の方がお話しされていました。
日本の賃金が低いのは生産性が低いからであり、DXを導入して生産性を上げて……的な、ありがたいお話でしたが。
日本の生産性が低い最も大きな原因は、そこじゃないですよね?
ところで、生産性の最も基本となる計算式は「産出量÷投入量」であり、その数値が高い方が「生産性が高い」と言えるものです。
そこから労働者一人当たりまたは時間当たりとか、資本生産性や全要素生産性(TFP)などの細かい話になっていくわけですけれども。
専門家の先生はここら辺の深くて細かい話を研究されているわけで、それをTVやラジオ等で私たちにわかりやすく教えてくれています。
ですが、最も大きなものに対するお話をされていません。
それは「この計算式はお客さんに売ることができた後、当てはめて計算されるものである」ということです。
たくさんの商品を生産しても誰も買ってくれる人がいなければ、その商品はもはや商品でなくゴミですから。
つまり、そもそも「お客さんが持っているお金が少なくて、あまり高いものは買えない」という状況であり、かつ「生活に必要なものはほとんど持っている」という状況であれば、どの商品であっても概ね「安い値段でしか売れない」という話になるわけです。
つまり分子の「産出量」が少なくなると、生産性を上げるためには分母の「投入量」を下げるしかありませんが。
この「投入量」を下げる方、すなわち人件費を含めた経費を下げようという話のみ議論されているのではないかと。
要するに、供給側の問題ではありませんよね?
(って、昔は私もこんな記事書いていましたが)
最も大きな原因とは、ずばり「お客さんがお金を持っていない」ことにあります。
で、その「お客さんがお金を持っていない」のは何故なのか?
答えは「投資している人が少ない」からです。
※画像は金融庁の資料より
日本の家計は米国と英国に比べて株や債券に投資している割合が少なく、それ故にその運用リターンも少ない状態です。
運用リターンが少ないとその分、家計の資産は増えないということになり、その分使えるお金が少ないという状態です。
使えるお金が少ないということは、当然ながらお客さんの立場で何かを買って支払う場合の金額も少なくなりますよね。
つまり日本は、生産した商品を売った後に生産性を計算した時、分子の値が小さくなりがちという状態になるわけです。
これは供給側である企業や労働者の問題ではありませんが、私は生産性の専門家からこの話を聞いたことがありません。
さて、この「最も大きなものに対するお話」を専門家の方がしないのは何故なのか?
- 本当にこのことに気付いていない
- 気付いているけど敢えて触れない
どちらの可能性もあります。
1番については、優秀な人でも熱心さのあまり視野が狭くなる人はたくさんいます。
2番は優秀さ故に気付いていて意図的に触れないようにしている場合ですが、この理由を一言で言えば「自己保身」です。
要するに「自分の仕事に有利なように」「自分の仕事ができるだけなくならないように」などと考えると、こうなるのです。
というわけで、タイトルの『日本の生産性が低い真の理由は……日本国民は皆、○○側の立場に立っているから』の○○側とは?
答えは「供給側」でしたー。
わーぱちぱちぱちぱちぃー。
最後になりましたが、余談を一つ。
このテーマの話を最初に聞いたのは今を遡ること○十年前、高校の英語授業の時でした。
英語のK先生が、以下のようなことを仰っていたのです。
「英語ができるようになりたいと本気で思ったら、専門家の話なんぞ聞いとったらダメだぞ?」
「専門家は皆、口を揃えて“良く耳を傾けて、英語を聴いてください”とかいうけど、あの方法では上達しないぞ?」
「本当の良い方法は“英語をずっと流しっぱなしにして、とにかく慣れること”です。良く聴き込む必要はありません」
「何で良くない方法を教えるのかというと、ライバルが増えて自分が食いっぱぐれるのを避けようとしているからです」
当時も今も私は英語には一切興味もなく、関わりのある仕事もしていませんでしたが。
この話は聞いておいて良かったと思うと同時に、話してくれたK先生に感謝しています。
この記事へのコメントはこちら