自分を傷付けるもう一人の自分。自分自身が加害者になっていませんか?
こんにちは。本木 ななです。
私とろくがお世話になっております。
昔の職場の同僚でこんな人が居ました。
彼女は人当りの良い、若い女性でした。
当時20代後半、もうちょっとで30歳とのことでした。
すぐに私を含めた周りの人とも打ち解けていました。
ある程度仲良くなったある日、彼女は困っていることがあると言いました。
それは、彼女の友人の話です。
彼女の部屋はワンルームですが、六畳一間よりももっと広めの部屋だったそうです。
そこで仲の良い彼女の友人が、荷物を置かせてほしいと言い出しました。
(荷物は主にアウトドア用品の類だったそうです)
何月何日までと言われて引き受けました。
当初はその期日には持って帰ってくれていたそうです。
・・・・・・ということで。
もはや書くまでもないかもしれませんが。
それを何度か頼まれて引き受けているうちに。
次第に期日までに持って帰ってくれなくなり、そのうちに置きっ放しになり。
そして荷物の数も増え、大きさも大きくなっていきました。
しかしたまに小さい荷物を急に持って帰ってくれることもあったそうで。
そういうこともあって、完全に怒るタイミングを失ってしまったとのことでした。
その彼女が言うことには。
今度引っ越しをすることになったのですが、なかなかその友達が荷物を持って帰ってくれないのだそうです。
一緒に聞いていた私を含めたパートのおばちゃん軍団は、口々に言いました。
「あかんやん! あんたそのコになめられてるで!」
「ビシッと言わな、ビシッと!」
「そうそう、ガツンと言うたり! ガツンと」
「ボーッとしとったらあかんで!」
・・・・・・まるで、擬音語のデパートや~(by彦摩呂)。
しかし、彼女は煮え切りません。
この後しばらく、お昼にその話が蒸し返されるようになりました。
「○ちゃん、ちゃんと言うた?! えっ? まだ? ちゃんと言わなあかんで!」
「なんやったら、おばちゃんが言うてあげよっか?」
てな感じで。
この後しばらくして、その彼女に他の派遣会社からもっと良い待遇の仕事が来ました。
彼女はそちらの仕事に行くことになり、その職場から去ることになりました。
なので、結局この彼女がどうしたのかはわかりません。
上記の表現では、おばちゃんから寄って集って責められたようにしか見えませんが。
実際には、さすがは年の功だけあって具体的なアドバイスも含まれていました。私も言いましたよ(^_^)
というのは、
「引っ越しを理由にして強く言えば良い。
次の部屋は狭いから置けないので、自分の荷物もかなり処分しなければならない。
職場でアウトドアが趣味の人が居て、捨てるのなら欲しいと言われている。
期日まで取りに来ないのなら、もうその人にあげるから・・・・・・と、言えば良い」
という感じで、具体的なセリフまで考えてあげたんですよ。皆で。
でも彼女は、あの職場にいる間はその友人に断っていないようでした。
このことを聞かれる度に、彼女は
「え~、でも~」
と言って言葉を濁していました。
で、それを見ていて私、思ったんですよ。
もしかしたら彼女自身、気付いていないのかもしれないけど。
彼女は心のどこかで
「私は被害者だ。何も悪くない」
っていう気持ちがあったのではないかと。
「強く断れないんだよね。仕方がないんだよね。私って人が良過ぎるんだよね。その彼女はそんな私につけ込んできた加害者なんだよね。私はそんな彼女につけ込まれた被害者なんだよね。仕方ないよね」
平たく言うと、こんな感じですか?
- 私は被害者で悪いのは他者
こう思っている間は、決して解決できないと思いますよ。私は。
もし仮に誰かに相談して、その誰かが代りに言ってくれて解決したとしても、また同じようなことを繰り返すことになるだけだと思います。
これに限らず、例えば友人だと思っていた人に一方的に騙された場合であっても
- 自分に人を見る目がなかった
という落ち度はありますよね。
相手が悪いと一方的に恨むだけではダメです。
自分にも反省すべき点がなかったのか、思い当たったらその点をこれから注意すれば良いではないですかと。
それができなければ、それができるようになるまで何度も何度も何度でも、同じ過ちを繰り返すことになります。
そしてもう一つ。
この彼女はこのずうずうしい友人に嫌われてしまうかも、そして友人ではなくなってしまうかも……それを恐れていたっていうのもあると思います。
これも、私&おばちゃん軍団は
「それで友達やめると言うのなら、望むところやないの! そんな人と友達でおっても良いこと一つもあらへんで!」
と言っていました。
そうですよ。彼女の友人はもっと良い人でないと。
でないと、もったいないです。
もちろん彼女自身の時間が一番ですが、それを相談される周りのおばちゃんの時間も。
彼女が結局どうしたのかはわからないのですが、今は嫌なことは嫌だときっぱりと断れる人になっていると嬉しいですね。
人は良い人だったんですよ人は。だから彼女には幸せな状態になっていて欲しいと願っています。
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ありがとうございました。
これからも頑張りますのでよろしくお願い致します。
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